月を歩く。

月面を歩くように、ふわふわと。偏り具合が気持ち悪いですよ。

下北沢レコード presents 「原マスミと柳原陽一郎」(@下北沢440/2017.01.13)

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柳原陽一郎コーナー
ファミリープラン
ほんとうにスキな人
やなちゃんのアラビヤ小唄
歌手はうたうだけ
キング・オブ・ロケンロー
BAD LOVE
ブルースを捧ぐ
機関車ポンコツ
夜のどん帳
21st Century Complex Blues
再生ジンタ
辛い日々はこりごりだ

原マスミコーナー
スカラベロック
血と皿
それぞれボレロ
ピンク
1986
Air

■セッション
約束の満月
さよなら全人類

■アンコール
満月小唄

2017年、私にとってのライブ始めとなりましたが、ものすごいライブを見てしまった!と思っています。
最初に告知を見た時も、「はあ?!」と声が出てしまったほどに驚いたツーマン。お店のブッキングだそうですが、世の中にはどエライことを考えるひとがいるものです。ありがとうございました。

最初はヤナさん。
少し緊張した面持ちでご登場。
今年最初の曲は、ピットインでの年越しイベントで歌った「さよなら人類」だそうですが、ソロでは「ファミリープラン」でした。
子どもの頃、街角でよく見かけた“家族計画”の自動販売機。それを観た柳原少年はお母さまに尋ねます。あれはなあに? そしたらお母さま曰く「あれは、女のひとを不幸にしないためのものなのよ」。
今年最初のMCがこれってのも、すごいですね(笑)。

440はアップライトピアノですが、ステージ向かって左側。座られてしまうとお顔が拝見できませんが、相変わらずの鍵盤を楽しむ背中が魅力的で、観ていてワクワク。
手拍子もしました。歌いました。客席も緊張していたみたいですが、すっかりほぐれていきましたね。

たまのメンバーが原さんを好きだから、それで作った曲だという「夜のどん帳」。
原さんの真似をすると“カッパ頭”が怒るとか、原さんのテープを用意したのが“ランニング”とか。なんですか、その隠語(笑)。お願いですから、もうひとりも話題にしてください(^_^;)。

「歌手はうたうだけ」で「下北で歌うだけ~♪ 440で歌うだけ〜♪  マスミと歌うだけ~♪」
ピアノの「BAD LOVE」から「ブルースを捧ぐ」への、MC無しの流れがもう最高! 思わずため息。
「21st Century Complex Blues」の途中に出ました、ヤナ太郎。アイハブアブルース♪ ユーハブアブルース♪
「夜のどん帳」で、「海で暮らしたいわー!」とか原さんの曲のフレーズを入れたり、もうやりたい放題(笑)。

ヤナさんコーナーのラストが「もう辛い日々はこりごりだ」なのが、あらゆる怒りを通り越して、心配から抱きしめてくださるようなやさしさも見えて、たまらなく好きでした。

お次は原マスミさん。
私としては、2012年の原Gツーマンでの印象が強い。あの自由さ加減で、滝本さんを振り回した感じが(笑)。
そしてそれは変わらず(笑)。
歌っている最中に止めて、スカラベの解説を始めたりするし。いつもこんな感じでしたっけ?
原さんのエレキギターの弾き方は、とてもバチバチしていて、ベースっぽくて好きです。
初めて聴いたのは、「ピンク」。また聴きたいです。

そしてやはりこのライブの目玉は、おふたりのセッション。
原さんがチューニングしている最中に、ヤナさんが話しかけるんだけど、スルー。
柳「少しは受け応えるとかさ……(苦笑)」
原さんはチューニング最中、他のことが出来ないんだそうです。
「ITに弱いから……」とチューニングマシーンの使い方を、お店の方に訊いて、ヤナさんも居ても立ってもいられずに手伝ったり。何ですか、このやさしさ(笑)。
あとふたりの共演履歴とか。
「たまの番組に……」「え?!」(ちがいますヨー・笑)
ヤナさんの大阪でのライブの時に、原さんが飲みにいらしていたとか、そういう邂逅があったそうです。

1曲めは原さんの「約束の満月」
ヤナさんはピアノで、ピアニカも♪
2番をヤナさんが歌を担当されました。すんごくいやらしく歌うんですよ。ほんとえろく(笑)。音がかわいい。

その次は「さよなら人類」、もとい「さよなら全人類」(笑)。
原さん、歌詞にほころびがー(笑)。
ヤナさんは引き続きピアノ。
さるーの前に、「キッチンで頭を洗わないでネ」と原さんの「夢の4倍」を混ぜ込むところが、さすが柳原陽一郎
さるーコーラスの後の石川さんの叫ぶところが、何故か原さんのゴリラのようなドラミングになっていました。
「ついたー!」は「ロッケンロー!」だし! 笑った笑ったー。

そしてアンコール。
まさかあの曲が来るとは!

おふたりでギターを持って立ち、始まったのはまさかのヤナさん曲、「満月小唄」!
イントロで、客席からは小さな悲鳴。
すばらしかった。
原さんのギターの弾き方に、コーラスに、知久さんを連想しました。
ボロボロ泣けましたねー(^_^;)。私、すごく気持ちの良い泣き方をしてしまいました。

そしてヤナさんの合図(←ここがポイント!)で「ちゃちゃぷう」を原さんが。
「まーまーま、まーまーまーまー」のところで、原さんによる宮沢賢治の朗読が入りました。
この曲と朗読が、あんなに合うなんて! 
これまで何回も聴いてきた朗読ですが、こんなに心に染み入ったのは、初めてかもしれません。キラキラ笑顔の原さんが眩しい!

このライブからもう10日以上経っているわけですが、まだ夢心地です。
またこの組み合わせがあるといいな、と強く願うばかりです。

(書いた日:2017/01/24)